聴覚障害者の概要
1. 聴覚障害とは
聴覚機能が損なわれることによって、音声を認識したり理解したりすることが困難な状態を指します。先天性のものと後天性のものがあり、程度によって軽度、中等度、重度、重度の聴覚障害に分けられます。
2. 聴覚障害者の種類
- 先天性聴覚障害:生まれつき聴覚障害がある状態
- 後天性聴覚障害:出生後に聴覚障害を発症した状態
- 軽度聴覚障害:日常生活に支障がない程度の音声認識が可能
- 中等度聴覚障害:補聴器などを活用すれば、ある程度の音声認識が可能
- 重度聴覚障害:補聴器などを活用しても、ほとんどの音声認識が困難
- 重度の聴覚障害:ほとんどの音声認識が不可能
3. 聴覚障害の原因
- 遺伝的要因:両親のいずれかに遺伝子変異がある場合などに発症
- 胎内感染症:風疹、サイトメガロウイルス感染症などが出生前の聴覚障害の原因となる
- 早産・低出生体重児:早産や低出生体重児は、聴覚障害のリスクが高い
- 出生時・新生児期の病状:髄膜炎、黄疸などが出生時・新生児期の聴覚障害の原因となる
- 中耳炎:慢性中耳炎などの中耳炎は、聴覚障害の原因となる
- 騒音:爆音などの騒音に長時間さらされると、聴覚障害を発症する可能性がある
- 加齢性難聴:加齢に伴い、聴覚機能が低下する
4. 聴覚障害者のコミュニケーション方法
- 口話:唇の動きや口の形を見て、言葉を理解する
- 手話:手や指を使って、言葉を表現する
- 筆談:文字を書いて、言葉を伝える
- 指文字:アルファベットの文字の形を手で表現する
- 音声認識ソフト:音声を入力して、文字に変換するソフト
- 補聴器:音を拡大して聞こえるようにする機器
- 人工内耳:蝸牛に直接埋め込むことで、音声を電気信号に変換して脳に伝える機器
- 視覚情報支援機器:字幕や画面表示を活用して、情報を伝える機器
5. 聴覚障害者を取り巻く社会
- バリアフリー:聴覚障害者が日常生活を送りやすいように、施設や環境を整備すること
- 合理的配慮:聴覚障害者が社会活動に参加できるように、必要な配慮をすること
- 手話通訳:手話と日本語を相互に翻訳する人
- 聴覚障害者支援法:聴覚障害者の自立と社会参加を促進するための法律
- 障害者差別解消法:障害者に対する差別を禁止し、障害者の権利を保障するための法律
- 情報保障:聴覚障害者が必要な情報にアクセスできるようにすること
6. 聴覚障害者に関する情報
- 全国手話通訳士養成センター http://www.jasli.jp/
- 一般社団法人 日本聴覚障害者連盟 https://www.jfd.or.jp/en/contact
- 厚生労働省 障害者情報提供ナビ https://www.mhlw.go.jp/index.html
- 情報通信研究機構 聴覚障害情報ナビゲーション https://barrierfree.nict.go.jp/
7. その他
- 聴覚障害者は、様々な方法でコミュニケーションを取り、社会生活を送っています。
- 聴覚障害者に対する理解と協力を深め、誰もが安心して暮らせる社会を目指しましょう。
聴覚障害者のよくある質問
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Qろう者と聴覚障害者の違いは何ですか?
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A耳が聞こえない、または聞こえにくい人は聴覚障がい者と呼ばれ、その障がいの種類や程度に応じて「難聴者」と「ろう者」に分類されます。一般的に、補聴器などを使用しても音声が判別できない、または耳が全く聞こえない状態の人を「ろう者」といい、聴力がある程度残っており、聞き取れる状態の人を「難聴者」といいます。
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参考:労働局とは?