褐色細胞腫

褐色細胞腫は、副腎の髄質から発生する腫瘍です。副腎の髄質は、交感神経系に働くホルモンであるカテコールアミンを分泌しています。褐色細胞腫では、このカテコールアミンが過剰に分泌され、さまざまな症状が現れます。

症状

褐色細胞腫の症状は、カテコールアミンの分泌量によって異なります。

  • 高血圧
  • 頻脈
  • 発汗
  • 不安感
  • 頭痛
  • 胸痛
  • 吐き気
  • 嘔吐
  • 呼吸困難

診断

褐色細胞腫が疑われる場合は、血液検査や画像検査によって診断されます。

  • 血液検査では、カテコールアミンやその代謝物の血中濃度を測定します。
  • 画像検査では、CTやMRIによって腫瘍の大きさや位置を確認します。

治療

褐色細胞腫の治療は、腫瘍の大きさや症状の程度によって異なります。

  • 腫瘍が小さく、症状が軽度の場合は、経過観察を行うこともあります。
  • 腫瘍が大きかったり、症状が重度だったりする場合は、手術で腫瘍を摘出します。
  • 手術で摘出できない場合は、放射線治療や薬物療法が行われます。

予後

褐色細胞腫は、早期に発見・治療することで、予後が良好な疾患です。

褐色細胞腫の種類

褐色細胞腫には、以下の2つの種類があります。

  • 原発性褐色細胞腫
    • 副腎の髄質から発生する腫瘍です。
  • 副腎外褐色細胞腫
    • 副腎以外の場所から発生する腫瘍です。

副腎外褐色細胞腫は、原発性褐色細胞腫に比べてまれです。

褐色細胞腫の遺伝性

褐色細胞腫は、遺伝性疾患であるMEN1(多発性内分泌腫瘍症1型)に合併することがあります。MEN1では、副腎の髄質だけでなく、甲状腺、膵臓、消化管などのさまざまな臓器に腫瘍が発生する可能性があります。

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褐色細胞腫のよくある質問

Q
褐色細胞腫の症状は?
A

褐色細胞腫がカテコラミンを過剰に分泌することで、血圧や血糖が上昇することがあります。 これにより、頭痛や動悸、多汗症、便秘、強い不安感などの症状が発生する可能性があります。

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Q
褐色細胞腫の原因は?
A

褐色細胞腫は、交感神経(自律神経の一部)に作用するホルモンであるカテコラミン(アドレナリン、ノルアドレナリンなど)を産生する腫瘍です。 主に、副腎の髄質、すなわち腎臓の上に位置する部分で発生します。

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