認知再構築法

認知再構築法の概要

認知再構築法とは、認知行動療法の一つで、ネガティブな思考パターンを特定し、より現実的で建設的な思考パターンに変換することで、感情や行動を改善する技法です。

認知再構築法は、以下のような方におすすめです。

• うつ病や不安障害などの気分障害を抱えている方
• ストレスを感じやすく、落ち込みやすい方
• 自己肯定感が低い方
• 人間関係の悩みを抱えている方
• 考えや行動を変えたい方

認知再構築法の具体的な方法としては、以下のようなものがあります。

1. 状況の特定：まず、ネガティブな感情を感じた状況を具体的に特定します。
2. 自動思考の書き出し：その状況で頭に浮かんだ自動思考を書き出します。自動思考とは、状況と感情の間に介在する思考です。
3. 自動思考の検討：書き出した自動思考が事実かどうか、客観的に検討します。
4. 代替思考の生成：自動思考が事実でない、または不合理である場合は、より現実的で建設的な代替思考を生成します。
5. 代替思考の検討：生成した代替思考が事実かどうか、自分にとって妥当かどうかを検討します。
6. 代替思考の採用：検討の結果、妥当であると判断した代替思考を採用します。

認知再構築法を効果的に行うためには、以下のような点に注意する必要があります。

• 具体的な状況を特定する：状況を具体的に特定することで、自動思考を正確に把握しやすくなります。
• 自動思考をありのままに書き出す：自動思考をありのままに書き出すことで、思考の癖に気付きやすくなります。
• 自動思考を客観的に検討する：自動思考を客観的に検討することで、思考の歪みに気付きやすくなります。
• 代替思考を具体的に生成する：代替思考を具体的に生成することで、より現実的で建設的な思考を採用しやすくなります。
• 代替思考を繰り返し検討する：代替思考を繰り返し検討することで、自分にとって最適な思考を見つけることができます。

こちらも参考に：認知行動療法（CBT）の方法や効果 | 病院・自分でおこなうやり方解説

参考：ノーマライゼーション

認知再構築法は、誰でも簡単に実践することができます。毎日少しずつ継続することで、ネガティブな思考パターンを改善し、より幸せで充実した生活を送ることができるようになります。

以下は、認知再構築法に関するその他の用語です。

• 認知：物事の捉え方、考え方
• 行動：実際に取る行動
• 認知行動療法：認知と行動の関係に着目した心理療法
• 自動思考：状況と感情の間に介在する思考
• 歪んだ認知：現実と異なる偏った認知
• 現実的な認知：事実や状況に基づいた客観的な認知
• 代替思考：歪んだ認知を修正したより現実的で建設的な思考

認知再構築法について、さらに詳しく知りたい場合は、以下の情報源を参照してください。

• 日本臨床心理学会：http://jact.umin.jp/
• 認知行動療法情報サイト：https://beckinstitute.org/
• 書籍：「認知行動療法ワークブック」デイヴィッド・D・バーンズ著、日本評論社