感覚統合療法の概要
感覚統合療法とは、アメリカの作業療法士であるアンナ・ジーン・エアーズ博士が開発した、発達障害、自閉症スペクトラム障害、脳性麻痺などの障害を持つ子どもたちの感覚処理能力を改善する療法です。
感覚統合療法では、以下の8つの感覚を統合することを目標としています。
- 前庭覚:平衡感覚や回転感覚
- 固有受容覚:体の動きや姿勢に関する感覚
- 触覚:皮膚に触れた感覚
- 味覚:口に入った食べ物の味
- 嗅覚:鼻から入る臭い
- 視覚:目から入る光
- 聴覚:耳から入る音
- 痛覚:痛みを感じる感覚
感覚統合療法の具体的な方法としては、以下のようなものがあります。
- ブランコやトランポリンを使った、前庭覚や固有受容覚を刺激する運動
- 砂遊びや粘土遊びを使った、触覚を刺激する活動
- 様々な味や香りの食べ物を試す活動
- 絵画や工作を使った、視覚を刺激する活動
- 音楽鑑賞や楽器演奏を使った、聴覚を刺激する活動
感覚統合療法は、個々の状態やニーズに合わせて、プログラムが作成されます。また、自宅での練習も重要です。
感覚統合療法の効果としては、以下のようなものが期待できます。
- 感覚過敏や感覚鈍麻の改善
- 運動機能の向上
- 注意力や集中力の向上
- コミュニケーション能力の向上
- 日常生活動作(ADL)の自立
感覚統合療法は、医療機関や療育施設で実施されています。また、近年では、保育所や幼稚園でも取り入れられるようになっています。
以下は、感覚統合療法に関するその他の用語です。
- 感覚統合:脳が、様々な感覚情報を統合すること
- 感覚統合障害:感覚情報を適切に統合できない状態
- セラピスト:感覚統合療法を行う専門家
- アセスメント:感覚統合能力を評価すること
- プログラム:感覚統合療法の具体的な内容
感覚統合療法について、さらに詳しく知りたい場合は、以下の情報源を参照してください。
- 日本感覚統合学会:http://si-japan.net/login/
- 感覚統合療法情報サイト:http://www.nara-pho.jp/reha/rehabilitation/reha_si.html
- 書籍:「感覚統合療法」アンナ・ジーン・エアーズ著、金子書房
感覚統合療法のよくある質問
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Q感覚統合を促す遊びは?
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A
日常生活において、全身を使う動きを取り入れることは非常に重要です。例えば、鉄棒や縄跳びといった運動遊びはおすすめです。また、バランスボールやトランポリンを利用した感覚統合遊びも人気があります。
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Q感覚統合トレーニングとは?
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A
「感覚統合運動」とは、「感覚」と「運動能力」のギャップを埋め、自分の思い通りに体を動かせるようにするために、必要な筋力や認知力を鍛える運動プログラムのことです。
参考:発達障害者支援センター
参考:社会福祉士とは?