うつ病の病相期

うつ病の病相期の概要

1. うつ病の病相期とは

うつ病の病相期とは、うつ病の症状が最も強く現れる時期のことを指します。

一般的には、発症から数週間から数ヶ月後に始まり、数ヶ月から半年ほど続きます。

2. 病相期の症状

病相期の主な症状は以下の通りです。

• 気分の落ち込み: 強い憂鬱感、絶望感、無気力感
• 興味・関心の喪失: 以前楽しめていた活動に興味を持てなくなる
• 食欲の変化: 食欲不振または過食
• 睡眠障害: 不眠または過眠
• 集中力・思考力の低下: 考えがまとまらない、記憶力が低下する
• 体の症状: 頭痛、倦怠感、便秘など
• 死への考え: 自殺願望、自殺念慮

これらの症状は、日常生活に支障をきたすほど重症な場合が多く、仕事や学業、家事などの活動が困難になることがあります。

3. 病相期の経過

病相期の症状は、徐々に改善していく場合もあれば、長期間続く場合もあります。

治療を受けずに放置すると、症状が悪化したり、慢性化したりする可能性があります。

4. 病相期の治療

病相期の治療は、薬物療法と心理療法が主な柱となります。

• 薬物療法: 抗うつ薬を中心とした薬物療法が行われます。
• 心理療法: 認知行動療法、対人関係療法などが行われます。

治療は、個々の症状や状態に合わせて行われます。

5. 病相期の過ごし方

病相期は、心身ともに辛い時期ですが、以下のような点に注意することで、症状を悪化させずに乗り越えることができます。

• 無理せず休養する: 十分な睡眠と休息をとる。
• 規則正しい生活を送る: 規則正しい生活習慣を心がける。
• バランスのとれた食事をとる: 栄養バランスのとれた食事を心がける。
• 適度な運動をする: 軽い運動をする。
• 周囲の人に相談する: 家族や友人、医師などに相談する。
• 趣味や好きなことをする: できる範囲で、趣味や好きなことをする。

6. 病相期の家族や周囲の人ができること

病相期の患者さんは、周囲の理解とサポートが大切です。

家族や周囲の人は、以下のような点に注意することで、患者さんを支えることができます。

• 患者の話をよく聞く: 患者の話をよく聞き、共感する。
• 無理強いしない: 患者のペースに合わせて接する。
• 励ましの言葉をかけ る: 患者のことを励ましの言葉を かける。
• 家事や育児などの負担を軽減する: 家事や育児などの負担を軽減する。
• 専門機関に相談する: 必要に応じて、専門機関に相談する。

7. 相談窓口

うつ病に関する相談窓口は以下の通りです。

• いこいの電話: 0570-064-556
• よりそいホットライン: 0120-279-338
• TELL（いのちの電話）: 0570-783-556
• チャイルドライン: 0120-99-7777

8. その他

うつ病は、決して恥ずべき病気ではありません。

もし、自分自身や身近な人がうつ病と思われる場合は、一人で悩まずに、早めに専門家に相談することが大切です。

参考資料

• 厚生労働省 うつ病について

  厚生労働省が提供するうつ病に関する情報サイトです。うつ病の症状、原因、治療法、予防法など、うつ病に関する様々な情報が掲載されています。

  https://kokoro.mhlw.go.jp/depression/

  ・独立行政法人国立精神・神経医療研究センター うつ病情報サイト

  国立精神・神経医療研究センターが提供するうつ病に関する情報サイトです。うつ病の診断基準、治療法、セルフチェックなど、うつ病に関する専門的な情報が掲載されています。

  https://www.ncnp.go.jp/hospital/patient/disease01.html

  ・一般社団法人 日本うつ病学会

  うつ病の研究、啓発、教育を行う一般社団法人です。うつ病に関する学会や講演会、研修会などを開催しています。

  https://www.secretariat.ne.jp/jsmd/

注意事項

• 上記の情報は、一般教育目的のみを意図しており、医療専門家によるアドバイスに代わるものではありません。
• うつ病の病相期にお悩みの方は、必ず医師や心理士などの専門家に相談してください。