民事法律扶助とは、経済的理由等によって資力が乏しい者が、民事事件で法的トラブルにあった場合に弁護士などの法律専門家を依頼する費用を支払うことができない者に対して、その費用を国などの公的機関が給付したり立て替えたりする制度のこと。日本においては、総合法律支援法に基づき日本司法支援センターが業務を行っています。
民事法律扶助の対象となるのは、以下の要件を満たす者です。
- 所得や資産が、法務省令で定める基準以下である者
- 民事事件で、自己の権利・利益を保護するために法律専門家の援助が必要である者
民事法律扶助の具体的な内容は、以下のとおりです。
- 法律相談援助
弁護士や司法書士による法律相談を無料で受けることができます。
- 代理援助
裁判や調停などの民事事件で、弁護士や司法書士に代理を依頼することができます。その場合、費用の一部が立て替えられます。
- 裁判手続等援助
裁判所への書類提出や、調停の期日出席などの手続を、弁護士や司法書士が代理で行ってくれます。その場合、費用の一部が立て替えられます。
民事法律扶助を利用するためには、まず、法テラスの窓口で相談を受けます。相談の結果、民事法律扶助の対象となると認められた場合、弁護士や司法書士による法律相談を受けることができます。
法律相談の結果、民事事件の解決に弁護士や司法書士の代理が必要と判断された場合、代理援助や裁判手続等援助を利用することができます。
民事法律扶助は、経済的理由等によって法的トラブルを解決できない人を支援する制度です。民事事件で法的トラブルに遭った場合、まずは法テラスの窓口で相談を受けてみましょう。
こちらも参考に:求職者支援資金融資はどんな制度?誰が対象でいくら借りられるの?
こちらも参考に:生活保護の条件 | 受給金額と申請方法を初心者向けに解説
民事法律扶助のよくある質問
- Q民事法律扶助制度を利用するにはどのような書類が必要ですか?
- A
- Q法律扶助とはどういう意味ですか?
- A
裁判を受ける権利は、憲法で保障された基本的人権のひとつです。しかし、経済的な理由等によって弁護士・司法書士に依頼する費用を支払うことができない場合、裁判を受ける権利が制限される可能性があります。法律扶助は、このような場合でも、裁判を受ける権利を実質的に保障するために設けられた制度です。
法律扶助は、経済的理由等によって不当な扱いを受けている者の権利を擁護し、社会正義を実現するためにも重要な役割を果たしています。例えば、労働問題や消費者問題など、経済的な弱者が不当な扱いを受けやすい分野では、法律扶助が重要な役割を果たしています。
参考:労働審判委員会とは?
こちらも参考に:国民健康保険料の免除について