治療方針

治療方針については、医師が患者や家族に対して詳細に説明する行為を指します。この言葉は、ドイツ語のMund(口)+Therapie(治療)に由来し、和製ドイツ語として使われています。インフォームド・コンセントとは異なり、医師が決定した治療方針を患者や家族に納得させるための説明を含意しています。

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治療方針の概要

1. 治療選択肢

医師が患者に対して提示する、治療の選択肢のこと。症状や病状、患者さんの年齢や体質などを考慮して、複数の治療法が提案される場合がある。それぞれの治療法のメリットとデメリット、副作用、予後などを説明し、患者が理解した上で治療法を選択できるようにする。

  • 手術
  • 薬物療法
  • 放射線療法
  • 化学療法
  • 免疫療法
  • 緩和療法

2. セカンドオピニオン

別の医師に意見を求めること。主治医の治療方針に疑問がある場合や、複数の治療選択肢がある場合などに、より多くの情報を得るために有効な手段である。セカンドオピニオンを受ける際には、医療機関の紹介や、医師の選定など、事前に準備しておくことが重要である。

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3. インフォームド・コンセント

医療従事者が患者に対して、治療の内容、リスク、副作用、予後などを分かりやすく説明し、患者の同意を得ること。患者は説明を受けた上で、治療を受けるかどうかを自由に選択することができる。

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4. 治療効果

治療によって症状が改善したり、病状が安定したりすること。治療効果は、患者さんによって異なる場合があり、必ずしも期待通りの結果が得られるとは限らない。医師は、患者に対して治療効果の確率や、治療がうまくいかなかった場合の対処法についても説明する必要がある。

  • 腫瘍が縮小する
  • 痛みや苦痛が軽減する
  • 日常生活が自立できるようになる
  • 生存期間が延長する

5. QOL(クオリティ・オブ・ライフ)

生活の質のこと。身体的、精神的、社会的、経済的な側面など、様々な要素を総合的に評価する。治療によってQOLが向上することが期待されるが、必ずしもすべての患者さんに当てはまるわけではない。

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6. 治療の意思決定

患者が治療方針を選択すること。医師の説明を理解した上で、自身の価値観や希望に基づいて決定する。治療の意思決定には、患者だけでなく、家族や友人などの意見も参考にできる。

参考:

7. 患者中心医療

患者の意思を尊重し、患者を中心とした医療を行うこと。医師は、患者の価値観や希望を理解し、それに沿った治療を提供する。患者は、治療の内容や方針について積極的に質問し、自分の意見を伝えることが重要である。

参考:

 

治療方針のよくある質問

Q
治療方針を決めるのは誰ですか?
A

外来患者の治療方針の決定者として、担当の医師が最も多く37.4%を占め、次いで患者本人が34.5%、家族・親族・友人が3.8%となりました。入院患者では、担当の医師が45.0%、患者本人が22.0%、家族・親族・友人が12.9%となりました。

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Q
エビデンスに基づく医療とはどういう意味ですか?
A

エビデンスに基づく医療(EBM)とは、医療従事者や患者が医療に関わる意思決定を行う際に、専門家の意見や主観的経験ではなく、適切に設計され実施された研究によって示されたエビデンスを重視するアプローチです。

EBMの目的は、患者の治療や予防において、最も効果的で安全な方法を判断することです。そのためには、以下の4つのステップを踏むことが重要です。

  1. 臨床的疑問を明確にする
  2. エビデンスを収集する
  3. エビデンスを評価する
  4. エビデンスを臨床に適用する

EBMは、医療の質を向上させ、患者のQOL(生活の質)を高めることにつながると考えられています。

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