知的障害

知的障害の概要

知的障害とは、知能の発達に遅れがあり、日常生活や学習において困難を経験する障害です。

以下は、知的障害に関する用語集（改訂版）です。

基本的な用語

• 知的障害: 知能の発達に遅れがあり、日常生活や学習において困難を経験する障害。
• IQ: 知能指数（Intelligence Quotient）の略。知能検査の結果を数値化したもので、100を平均とする。
• 軽度知的障害: IQが50～70程度の知的障害。比較的軽度の障害であり、多くの人は自立した生活を送ることが可能。
• 中度知的障害: IQが35～50程度の知的障害。日常生活や学習において、一定程度の支援が必要となる。
• 重度知的障害: IQが20～35程度の知的障害。日常生活や学習において、広範囲にわたる支援が必要となる。
• 最重度知的障害: IQが20未満の知的障害。日常生活のほとんどにおいて、介助が必要となる。

知的障害の原因

• 遺伝的要因: ダウン症候群、脆弱X症候群など、遺伝子異常によって発症する知的障害。
• 胎児期・出産期の要因: 妊娠中の感染症、早産、低酸素脳症など、胎児期・出産期の環境要因によって発症する知的障害。
• 乳幼児期・小児期の要因: 脳炎、髄膜炎、頭部外傷など、乳幼児期・小児期の疾病や事故によって発症する知的障害。

知的障害の特徴

• 知的な発達の遅れ: 思考力、判断力、記憶力、学習能力などの発達が遅れる。
• 適応行動の困難: 日常生活に必要な動作や技能の習得が困難となる。
• 社会的コミュニケーションの困難: 対人関係の形成や維持が困難となる。

知的障害の診断

• 知能検査: IQを測定する検査。
• 適応行動検査: 日常生活に必要な動作や技能のレベルを評価する検査。
• 医学検査: 遺伝子検査、脳画像検査など、知的障害の原因を特定するための検査。

知的障害への支援

• 療育: 知的障害児の発達を促進するための支援。
  • 療育には、個別指導、集団指導、家庭指導など様々な形態があります。
  • 療育内容は、個々のニーズに合わせて行われます。
• 就学支援: 知的障害児が学校生活を送るための支援。
  • 就学支援には、特別支援学校への通学、通級学級の利用、個別指導の提供などがあります。
  • 就学支援の内容は、個々のニーズに合わせて行われます。
• 就労支援: 知的障害者が働くための支援。
  • 就労支援には、職業訓練、職場適応訓練、就職活動支援などがあります。
  • 就労支援の内容は、個々のニーズに合わせて行われます。
• 生活支援: 知的障害者が自立した生活を送るための支援。
  • 生活支援には、グループホームへの入居、訪問介護、生活訓練などがあります。
  • 生活支援の内容は、個々のニーズに合わせて行われます。

知的障害に関する情報

• 厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/index.html
• 独立行政法人　日本障害者リハビリテーション協会: https://www.jsrpd.jp/
• 全国知的障害者福祉連盟: http://www.aigo.or.jp/

その他

• 知的障害は、一人ひとりの程度や特性によって様々です。
• 知的障害のある人も、社会の一員として尊重され、その人らしく生きられるよう、支援していくことが大切です。
• 近年では、インクルーシブ教育や地域移行など、知的障害のある人が地域の中でより自然な形で生活できるよう、様々な取り組みが進められています。

この用語集が、知的障害の理解を深める一助となれば幸いです。