ジストニア

ジストニアは、脳の異常な活動によって引き起こされる、不随意で持続的な筋肉の収縮を特徴とする神経障害です。この収縮は、筋肉の収縮と弛緩のバランスが崩れることで起こります。

ジストニアの症状は、発症する筋肉の部位や程度によってさまざまです。代表的な症状としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 眼瞼痙攣:眼瞼が閉じてしまう、まばたきが頻繁になる
     
  • 痙性斜頸:首が曲がってしまう
     
  • 書痙:文字を書くときに、手が震えたり、筆記具がコントロールできなくなったりする
     
  • 顔面痙攣:顔の筋肉が痙攣して、目が閉じてしまう、口が歪んでしまうなど
     
  • 痙攣性発声障害:声が出にくくなる、声がかすれる、声が途切れるなど
     

ジストニアは、成人期に発症することが多いですが、小児期に発症することもあります。また、男性よりも女性に多く見られます。

ジストニアの原因は、まだ完全には解明されていませんが、脳の運動制御に関わる部位の異常が関係していると考えられています。遺伝的な要因や、頭部外傷、脳卒中、感染症などの要因が、ジストニアの発症に影響を与える可能性があります。

ジストニアの治療には、薬物療法、ボツリヌス毒素注射、手術などの方法があります。薬物療法では、筋肉の収縮を抑える薬が使用されます。ボツリヌス毒素注射では、筋肉の収縮を抑えるボツリヌス毒素を筋肉に注射します。手術では、ジストニアの原因となっている神経や筋肉を切断したり、神経の伝達を遮断したりする方法が行われます。

ジストニアは、完治が難しい病気ですが、適切な治療によって症状を改善したり、進行を抑えたりすることができます。

こちらも参考に:発達障害者支援法とは ?基礎と2016年の一部改正について

こちらも参考に:無意識に汚い言葉やキツイ言葉が出て来てしまう「汚言症」の世界

 

ジストニアのよくある質問

Q
ジストニアになりやすい人は?
A

ジストニアになりやすい人は、以下のとおりです。

  • 同じ動作を繰り返している人

例えば、工場での流れ作業で送られてくる製品をチェックするために、繰り返し首を回しているとジストニアが出ることがあります。また、理髪店でハサミの操作を繰り返す、あるいは楽器の演奏などよくされる動作のみに出ることがあります。

  • 遺伝的素因がある人

ジストニアは、遺伝的な要因が関係していると考えられています。家族内にジストニアの患者がいる人は、発症するリスクが高くなります。

  • 頭部外傷や脳卒中などの脳の病気を患った人

頭部外傷や脳卒中などの脳の病気を患った人は、ジストニアを発症するリスクが高くなります。

  • 薬剤の副作用でジストニアを発症した人

パーキンソン病や精神疾患などの治療薬の副作用で、ジストニアを発症することがあります。

ジストニアは、完治が難しい病気ですが、適切な治療によって症状を改善したり、進行を抑えたりすることができます。

こちらも参考に:大人の発達障害【ASD女性の特徴】女性特有の事例と対策6選

参考:ペアレントトレーニングとは?

Q
ジストニアは自然治癒しますか?
A

ジストニアは、自然治癒する例は報告されていません。また、治療を行わずにいると、症状が悪化したり、新たな症状が出たりする可能性があります。そのため、ジストニアと診断された場合は、早めに治療を受けることが大切です。

参考:学習障害とは?

参考:二次障害とは?

コメント

タイトルとURLをコピーしました