陽性症状

陽性症状の概要

陽性症状とは?

陽性症状とは、精神疾患、特に統合失調症において、正常な精神状態には見られない新たな症状が加わることを指します。まるで健康な状態にプラスアルファで現れる症状であることから「陽性」と呼ばれます。これらの症状は、患者本人にとっては非常に現実的で苦痛なものですが、周囲から見ると奇妙に映ることがあります。

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具体的な陽性症状と詳細な解説

1. 幻覚(げんかく)

  • 五感すべてに現れる可能性がある:
    • 幻聴: 実際には存在しない声や音が聞こえる。
    • 幻視: 実際には存在しない物が見える。
    • 幻触: 体に触れられているような感覚がある。
    • 幻味: 特定の味を感じる。
    • 幻嗅: 特定の匂いを感じる。
  • 内容:
    • 悪口や命令、中傷など、不快な内容の場合が多い。
    • 自身の思考が外部から聞こえているように感じることもある。

2. 妄想(もうそう)

  • 根拠のない確信: 論理的な思考ではなく、感情的な確信に基づいた考え。
  • 種類:
    • 被害妄想: 自分が迫害されている、監視されていると信じる。
    • 誇大妄想: 自分が特別な能力を持っている、偉大な人物であると信じる。
    • 関係妄想: 周りの出来事がすべて自分に向けられていると信じる。
    • 嫉妬妄想: 配偶者が浮気をしていると信じる。
  • 内容:
    • 妄想の内容は多種多様で、個人の経験や性格によって異なる。

3. 思考障害

  • 思考の過程や内容が乱れる:
    • 連想弛緩: 思考が飛躍し、話がまとまらない。
    • 語彙の貧困: 言葉が少なく、表現が乏しい。
    • 新語造形: 新しい言葉を作り出す。
  • 思考ブロッキング: 途中で思考が中断される。

4. 緊張病症状

  • 筋肉の緊張が高まり、不随意な動作が出現:
    • 猫背: 猫のように背中を丸める。
    • 蠟様柔軟性: 身体が蝋のように硬くなり、動かされてもその姿勢を保つ。
  • 奇異な行動:
    • 自発的な身振り手振り、意味のない反復動作など。

陽性症状の原因と治療

まとめ

陽性症状は、統合失調症の診断基準の一つであり、患者本人だけでなく、周囲の人々にも大きな影響を与えます。早期に適切な治療を受けることで、症状の改善が期待できます。

その他

  • 陰性症状: 感情の平坦化、意欲の低下、社会的な引きこもりなど、正常な機能の低下を指します。
  • 認知機能障害: 記憶力低下、注意力低下、判断力の低下など、認知機能が低下すること。

陽性症状のよくある質問

Q
陰性症状と陽性症状の違いは何ですか?
A

陽性症状、陰性症状、認知機能障害

症状は大きく3つに分けられます。「陽性症状」には妄想、幻覚、思考障害があり、「陰性症状」には感情の平板化(感情鈍麻)、思考の貧困、意欲の欠如、自閉(ひきこもり)があります。さらに、「認知機能障害」には記憶力の低下、注意・集中力の低下、判断力の低下が含まれます。

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Q
統合失調症の陽性症状は?
A

陽性症状の代表的なものは幻覚妄想です。特に、周囲には聞こえない声が聞こえる幻聴がよく見られます。一方、陰性症状には意欲の低下や感情表現の減少などが含まれます。

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