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フリーランス時代は過集中で心身を壊していましたが、障害者雇用に変えてからは規則正しい生活が送れています

障害者雇用 WEBデザイナー仕事系

障害者雇用 WEBデザイナー

ステータスについて

簡単なASさんのご紹介

グラフィック&WEB、アプリなどのデザイナー。フリーランスで体調を崩し、医師から障害者雇用を勧められた事で就職をして現在に至る。

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参考:フラッシュバックとは?

診断が出ている病気・障害名を教えてください

ADHDと気分変調症です。症状が酷い時は双極性障害と医師から口頭で聞いていましたが、だいぶ落ち着いてきて、今は気分変調症程度の診断になりました。

 

どんな症状が出ていますか?

ADHDの不注意は普通に出ますね。フリーランス時代はデザインデータのミス、確定申告や売上請求などでの漏れが大変でした。

納品までしたのに請求を忘れていてタダ働きになった案件もあったので油断出来ませんね。

先送りや優先順位づけが極端に苦手なのも典型的なADHDでした。

 

気分変調の方は、最近は規則正しい生活で極端な出方をしていないのですが、元々気分のアップダウンが激しい方で障害が分かるまで30年以上苦しんでいました。

フリーランスの頃は仕事を張り切りすぎてしまい、万能感でなんでも引き受けてしまうんですよ。

 

締め切りブーストと過集中に頼った成功体験で乗り切っていたのですが、30代になると身体がついて行かず調子が悪い時間の方が増えて行きました。

こちらも参考に:発達障害グレーゾーンとは?特徴や仕事探し、正確な診断、治療の可否

参考:情緒障害とは?

 

年齢には勝てないですね

そうですね。1年くらい全く動けない時期があって実家で療養しました。仕事関係も音信不通になり大変迷惑をかけました。希死念慮がひどくなったため、精神科をそこで初めて受診することにしました。

 

発達障害と分かるまでに時間は掛かりましたか?

初めはで通院していたのですが、生育歴の説明の中でADHDを疑うエピソードが色々とあったらしいことや、気分のアップダウンの事を話していたので比較的早いうちに心理検査を勧められ、発達障害の診断がつきました。

ストラテラを使ったらテキメンに効果が出たのですよ。衝動性を落ち着けて、気分に振り回されない生活をするのには良かったようです。

合わない向精神薬を使うと急に状態に入ってしまうことがありました。いちど引っ越して主治医が変わっていますが、どちらも「上がりすぎた後はドンと下がるので、そもそも上げないよう注意する」スタンスです。幸いバルプロ酸でマイルドに双極傾向が落ち着きました。

現在はアトモキセチンとバルプロ酸をメインに、微調整として漢方薬と睡眠薬のルネスタを様子を見ながら使っていく感じです。

 

日常や仕事での困難はありますか?

今はデザイナーの仕事をする上での大きな困難は感じていません。

私の場合は軽躁状態に入ると休憩や睡眠時間が極端に少なくなるので、バロメーターとして記録しています。今は比較的規則正しい朝型の生活をしているのでリズムが崩れてくると気づくんですよね。

 

調子に乗って疲れ知らずで活動していると急にガス欠に陥るのが定番だったので、カレンダーアプリなどで活動量を可視化したり、医師や定期カウンセリングの心理士にもらえる客観的な意見を参考にしています。

こちらも参考に:統合失調症とは原因、症状、治療方法を解説

参考:ストレスマネジメントとは?

面接について

今まで障害者雇用は何社働いていますか?

今までに2社で働いています。両方デザイナーとしての勤務で1社目はクライアントワーク中心のWEBデザインとグラフィックデザイン。ディレクションも行っていました。

2社目は事業会社のUI / UXデザイナーでアプリのデザインを担当しています。

 

2社目の今の方が自社サービスで裁量もスピード感もあるので働きやすく感じますね。1社目は営業が強い会社だったので、自分の裁量の範囲外で物事が進んでいたり、デザインやユーザビリティの観点で妥協を強いられるケースがしばしばありました。

 

求人はどこで見つけたのでしょうか?

両方ともエージェントを使っています。1社目と2社目はそれぞれ違う会社なのですが、1社目のA社は書類や面接の対策が手厚く、入社後の定期的なフォローまでしてくれて、初めての障害者雇用にはとても良かったと感じています。

 

2社目のD社さんは良い求人があったらお願いしたい。という感じで、登録しました。

1社目に在職中から「今より給与が高く、スキルアップ出来て、正社員登用が可能」なところという条件に一致した現職を紹介していただきました。

書類添削などは最低限で、入社後のフォローも一切ありませんが、希望にあう求人を絞り込んで持ってきてくださったので感謝しています。

 

デザイナーの障害者雇用求人自体が物凄く少ないので、職務経歴やこちらの希望を考慮し、オープンポジションから開拓してくれるエージェントの存在はありがたいです。

デザイナーとしてだけならクローズでも働けるかもしれませんが、クリエイティブ職種にはまだ多い長時間労働や心理的安全性が低い環境を避け、健康を維持して長く働くために、オープン就労は自分にとっては良い選択だったと思います。

こちらも参考に:合理的配慮とわがままの違い。具体的事例と2024年4月からの義務化について、双方で出来る工夫とは

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就労支援移行は利用しましたか?

「以前の働き方をするとまた身体を壊すことになる。障害者雇用の方が安心ではないか」と医師にアドバイスをいただいたので、就労移行で通勤のリハビリをしつつ就職活動を行いました。

 

トータル半年くらい通いましたね。とりあえず就労移行施設に着いてしまえば途中で具合が悪くなっても保健室のような部屋があるし、生活のリズムが整ったのでよかったと思います。

 

障害者雇用時の勤怠の安定を証明するためにも無遅刻・無欠席で頑張りました。

 

申し出ている配慮内容はどのようなことになりますか?

 

1社目は、最初は時短勤務から徐々にフルタイムに移行する形式にしてもらいました。

2社とも通院配慮やフレックス、在宅勤務などは整備されており、一般雇用も障害者雇用も関係なく利用できる環境だったので、特に配慮事項にはなっていません。

前職も現職も、上司との定期面談の約束を配慮事項にしています。最低月1で、必要な場合は一時的に増やしてもらうようにしています。その時に必要な配慮があれば、都度微調整していくスタイルですね。

私は助けて欲しい時ほど余裕がなくなりヘルプが出せないタイプなので、日頃から日報を通じて上司とコミュニケーションを取るようにしています。

 

日頃からコミュニケーションをとっておくと、上司の方から気にかけてくれるので、業務量の調整や優先順位の相談なども楽になりました。負荷の高い業務が増えたり、体制変更など環境変化が予想される場合は、事前にしっかり共有をしてもらえますね。環境面でも気持ちの面でも準備を整え、腹落ちした状態で取り組める方がパフォーマンスが安定するので助かります。

こちらも参考に:発達障害者の雇用まとめ ~特性、定着率、雇用状況、採用・安定就労のポイント~

参考:医師の意見書とは?

 

入社試験について

入社試験のフローを教えてください。

1社目はポートフォリオ提出+面接2回ですね。

今の2社目はポートフォリオ提出+面接2回+SPI+性格テストのようなものがありました。

 

私は処理速度がIQ項目の中で一番高いんですよ。なので、SPI対策の参考書1冊やればおおむね点数が取れてしまうんです。

ワーキングメモリが低いのですが、視覚化してしまえば大した問題ではないので、今のところ仕事では困らないですね。

 

処理速度が高いのはうらやましいです。面接ではどんなことを聞かれましたか?

「今までの仕事の事」や「なぜ障害者雇用を選んでいるか」「自分の症状について説明」「どんな対処をしているか」などですね。

正直に答えていて、「規則正しい生活をしたかったので、リモートワークはなるべく避けたい」とも話しています。

 

2社目は「前職の退職理由」を、一般雇用時代も含めてかなり細かく聞かれました。さらに学生時代の進路選択理由まで深掘りされましたね。正直そのあたりはADHD特性全開時代で経歴が凄まじくとっ散らかっているため、説明していて辛かったです(笑)。

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参考:認知的技能訓練とは?

やりがいは感じていますか?

2社目の今は感じますね。1社目の時はフリーでやっていた内容とさほど変わりがなかったことと、手持ちのスキルだけで対応できる案件が多く、スキルアップの必要性や新鮮味に欠けました。営業が大枠を決めてきて、予算上限があるので新しい提案は難しく、単発の仕事メインで納品して終わりという感じです。

 

今は希望していたUIUXデザイン分野であることと、自社事業なのでスピード感を持ってPDCAを回せるのがいいですね。表層だけでなく情報設計とサービスデザイン領域に強いデザイナーとしてのスキルを伸ばしたいのですが、そもそもキャリアプランの希望を尊重してくれること自体が障害者雇用では貴重だなと思います。

 

エンジニアや企画職とチームで動いているので、コミュニケーション負荷がかなり高いと感じることはあります。

対人関係に気を揉みやすい方なのでバーンアウトしないように気をつけています。

 

転職を考えた理由を教えてください

一社目は前述した通り営業が強い会社で、クリエイティブディレクター職もほぼ営業に近い動きをしていたため、実制作のスペシャリストとしてのキャリアパスが社内にありませんでした。

ゆるく細く働くにはよかったのですが、「30代半ば以上でのクリエイティブ職正社員登用はほぼ前例がない」と遠まわしに正社員登用のチャンスが無いことを言われていたし、グラフィックデザインとWEBデザインだけではこの先仕事が先細るのではと懸念していたので、4年4ヵ月勤めた後、現在の会社への転職を決意しました。

 

こちらも参考に:飲み歩く事を止めて、海辺の町に引っ越したら障害者雇用+障害年金で十分に暮らせました(ユーザーインタビュー)

参考:障害手当金とは?申請方法と注意点

 

勤務時間や勤務形態はどのような形態ですか?

フルタイムのフレックス(コアタイムあり)で、早上がりの通院も皆やっているので割と自由な感じです。リモートもOKなのですが、生活のリズムが崩れるのが怖いので天気や体調が悪い時、出張の前後のみ使うことにしています。体調管理の上で、自己調整可能な範囲が大きいのはやりやすいです。

 

残業は忙しい時でMAX20時間程度ですね。過度な残業は難しいので、業務量を調整してもらいます。過集中が入っているとなかなか自分では気づけないので、声掛けしてもらうようにしています。

 

入社時は2社とも契約社員で今の会社は社員登用ありですね。

 

給与に関してはどうでしょう?

現職は詳しいことは言えないのですが、一般雇用の給与テーブルと変わらないと思います。管理職も増える年代なので年齢平均よりは低いと思いますが、自分の経歴と照らし合わせれば納得できる金額をいただいていることと、2社目は昇給昇格もあるのでそこは励みになります。

 

あと、フリーの頃よりずいぶん安定しました。私は自分の成果物に金銭で価値をつけるのが苦手なんですよ。すごくサービスしてしまったり、安く制作したりで時給換算すると異常な安さになっていて驚きます。

納品したのに請求し忘れてたこともあって、会社に所属している方が経済的な安定はあると思っていますね。

こちらも参考に:【発達障害 一人でできる仕事】職種、業務、職場環境など

参考:クラウドソーシングとは?

会社の中で障害を知っていて配慮をしてくれる人は誰ですか?

管理職以上の人と同じチームのデザイナーです。入社すぐに1回話し合いの場を設けてもらい話しました。他のチームメンバーは障害の事を知りませんが、社内の人はみんな良い人で働きやすい環境が整っていると思います。

普段は業務上の配慮は不要、ただし気分のアップダウンで怪しい兆候が出たら悪化する前に早めに対処したいので、のめり込みすぎていたり元気がなさそうな時は声がけしてほしい、という認識がうまく共有されています。

 

仕事で困っていることはありますか?

今は特にありません。1社目では評価はよく、デザイナーとしての指名をいただいていたりしましたが、スキルアップしづらい事や将来性に関して不安が募っていました。

 

クライアントワークのデザイナーだとお客さんと直接つながっているわけではないので、いつのまにか契約が終了していて単発の仕事で終わってしまうこともよくあるんですね。

 

自社事業だと自分が作ったデザインがプロダクトに反映されて数字になるので、日々やりがいを感じられています。

 

共通点としては、事務、庶務的な作業が本当に苦手なため、分業体制で自分の得意なことに集中できる組織での働き方はありがたいです。仕事とプライベートの切り分けがしっかりできて、気が散らず「今やるべきこと」に集中できることや、生活リズムが整えられるのも助かりますね。フリーランスに向かない人間なのに無理をしていたな、とつくづく感じています。

こちらも参考に:発達障害が発覚して障害者雇用をしています。勤務を開始した頃はこんなキャリアが描けると思っていませんでした。

参考:障害年金の事後重症請求とは?

編集後記

デザイナーの障害者雇用は経験者のみで求人自体もとても少ないということを初めて知りました。スキルがある経験者の場合、給与は一般職と変わらないというのもインタビューから得た学びです。

薬や生活リズムを整えることで気分の安定を手に入れられるとの事でしたので、今苦しんでいる人々の参考になれば幸いです。

 

ASさんステータス表

1社目2社目
求人はどこで見つけたかエージェント
A社
エージェント
D社
企業の区分制作会社事業会社
面接で聞かれた内容今までの仕事について
障害者雇用を選んだ理由
障害理解と対処
今までの仕事について
障害者雇用を選んだ理由
転職動機(前職の退職理由)
学生時代からの経歴
障害理解と対処
筆記テストの有無なしあり
雇用形態契約社員契約社員(正社員登用あり)
勤務時間や勤務体制フルタイム(フレックス)フルタイム(フレックス)
給与秘密秘密
申し出ている配慮内容時短勤務スタート
最低月1の面談
日報での業務量・状況可視化
最低月1の面談
必要性があればその都度話し合う
業務内容クライアントワーク中心のデザイナー。
グラフィックとWEBとディレクション
事業会社のUI/UXデザイナー
アプリのデザイン担当
人間関係特に悪くはない。
上司はよく面倒を見てくれていた。
社風としてお互いのプライベートには踏み込まず、業務外のことはドライ。
良好。
透明性や心理的安全性の向上にものすごく気を使っている。
業務外でプライベートの話も積極的にする社風。懇親会なども多い。
入社した理由医師に障害者雇用を勧められたから
安定した環境でクリエイティブ職を続けられそうだったから
やりたかったポジションだったため
キャリアアップが見込めそうで待遇もよかったから
転職理由キャリアやスキルアップ、待遇面など将来への不安
残業についてMAX月20時間程度MAX月20時間程度
勤続年数4年4か月現在、半年くらい
やりがいフリーの時とあまり変わらないのでさほど感じないとても感じている
仕事での不満キャリアやスキルアップの不安を感じるところ特になし
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