統合失調症とは?
統合失調症は、思考や感情をまとめる能力が長期間にわたって低下する精神疾患で、脳の機能に原因があるとされています。
最新の研究によると、遺伝的要因と環境的要因が組み合わさって発症する可能性が示唆されており、日本における統合失調症の患者数は約80万人で、世界の人口の0.7%が生涯のうちに統合失調症を発症するという報告があります。
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この病気は約100人に1人が発症し、決して珍しい病気ではありません。
発症しやすい時期は思春期から40歳くらいまでとされており、特に「10〜20代に多い」とされています。
統合失調症は、薬や精神科リハビリテーションなどの治療によって回復することが可能であり、しっかりと治療を受けることで学校に行ったり働いたりすることが可能です。
しかし、身近な人が統合失調症になった場合、接し方によっては症状が悪化するのではないかと心配し、周りの人々も疲れてしまうことが少なくありません。
この記事では、統合失調症の特徴を解説した後、家族や友人、パートナー、職場の方など、関係性に応じた接し方のポイントについても紹介します。統合失調症の方との関わり方に悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
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発症の要因は?
統合失調症の正確な原因はまだ解明されていませんが、ドーパミンなどの脳の神経伝達物質のバランスが崩れることが関係していると考えられていることが関係していると考えられています。
統合失調症の発症リスクを高める要因には、遺伝的素因や、妊娠中期の母親のインフルエンザ感染、分娩時の酸素欠乏、低体重での出生、母体と乳児の血液型不適合などの出産前後の問題もあるのではないかと考えられています。
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一般の人々における発生リスクは1%ですが、統合失調症の親や兄弟姉妹を持つ人の発生リスクは約10%、一卵性双生児の一方が統合失調症である場合、もう一方の発生リスクは約50%になります。
これらの統計データは、遺伝的要因が病気に関与していることを示しています。
また、10代前半での大麻使用や脳の感染症もリスクを高める可能性があるとされています。
症状の理解を深め、治療法や回復までの流れを学ぶことで、患者との適切なコミュニケーションが促進されます。
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どんな病気(症状)?
統合失調症の症状は、大きく「陽性症状」、「陰性症状」、「認知機能障害」の3つに分けられます。
陽性症状には、幻覚や妄想など、本来ないはずのものが現れる症状が含まれ、陰性症状には、意欲や感情の表出が乏しくなることがあります。また、認知機能障害は、日常生活に支障をきたすほどの認知機能の低下を指します。
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陽性症状
妄想
統合失調症においては、妄想という症状が現れることが多く、その内容は誰かに害を加えられていると感じる「被害妄想」や本や新聞、歌詞などの一節が自分に向けられていると思い込む「関係妄想」といった恐怖や不安を引き起こすものが多いです。
他にも、他者に自分の心が読まれている、外部の力によって思考が植え付けられていると信じる思考奪取や思考吹入といった妄想もあります。
「テレビで自分のことが話題になっている」や「ずっと監視されている」といった実際にはないことを強く確信してしまうことがあります。
通常、知覚や体験を誤って解釈することで生じる思い込みで、明らかに矛盾する証拠があっても、その信念を捨てようとはしません。
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統合失調症で生じる妄想には、奇妙なものとそうでないものがあります。奇妙な妄想は、誰かに傷跡を残さず内臓を抜き取られたと信じるなど、現実の人生経験からは生じない信じがたい内容です。
一方、奇妙でない妄想は、誰かに尾行されている、配偶者に裏切られるなど、現実にも起こりうる内容です。
妄想に対して本人はそれが妄想であることを認識できないことが多く、周囲の人々は対応に苦労することがあります。対応する際には、妄想を否定も肯定もせず、患者の不安な気持ちに共感し、安心感を与えることが重要です。
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幻覚
幻覚とは知覚の異常から生じるもので、実在しないものを見たり聞いたり、その存在を肌で感じることです。特に多くみられるのは「幻聴」で、周りに誰もいないのに命令する声や悪口が聞こえたりします。これらの声は、1人だったり複数だったりし、その人の行動に説明をつけたり、「死ね」と脅したりすることがあります。
また、「幻視」と呼ばれる、お化けなどの恐ろしいイメージが目に浮かぶ症状も少なくありません。他にも、実在しないにおいや味を感じることもあります。統合失調症になると、これらの幻覚によって悪口や噂話を言われているという感覚に苦しめられることがあるため、周囲の理解とサポートが重要です。
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思考障害
考え方に一貫性がなくなり、会話に脈絡がなくなって、何を話しているのか分からなくなることを指します。統合失調症の人の思考の過程は他の人とはかなり異なっており、思考がまとまりなくバラバラになり、会話が論理的にまとまらず、つじつまが合わなくなることがしばしばあります。
例えば、会話中に「ドライブがしたい。昨日の食事はハンバーグ。兄は会社員。家の猫は黒い。信号機が壊れる。私はキリスト。」といった、一見無関係な言葉が並ぶことがあります。様々な考えが制御を欠いて浮かび上がったり、思考が突然中断することもあります。
このような思考の乱れは、不適切な反応につながることがあり、悲しい話をしているのに笑ってしまうなど、ちぐはぐな印象を与えることがあります。
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自我障害
自我障害とは、自分の意識と他者の意識との境界が曖昧になることで、自分の考えや行動が他者によって支配されているように感じる症状を指します。
通常、人は何かを考えたり、感じたり、行動したりする際に、「私がしている」「私のもの」という能動性の意識が伴いますが、自我障害が起きるとこの能動性が減弱します。
自我障害の症状には以下のものがあります。
- 思考伝播(さとられ体験): 自分の考えが他人に伝わってしまうと感じる
- 思考奪取: 自分の考えが他人に引き抜かれたと感じる
- 思考吹入: 他者の考えが自分に吹き込まれると感じる
- 作為体験(させられ体験): 自分が他人に操られていると感じる
- 憑依体験: 自分に霊が取り憑いていると感じる
また、思考が外部の声で聞こえてくる「考想化声」も含まれます。これらの症状は、幻覚や妄想が続くことで自分と他人の思考が混ざり、「これは自分の考えなのか、他人の思考なのか」と迷いを生じさせます。
このような自我障害が生じると、「自分で考えているのではなく考えさせられている」、「自分は操り人形のように他人の意思のままに行動させられている」といった感覚を引き起こすことがあります。
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陰性症状
感情の平板化(感情鈍麻)
統合失調症において、感情や意欲の障害はよく見られる症状の一つです。この症状は、単なる気分の高揚や落ち込みとは異なり、感情そのものの動きが鈍くなり、起伏が乏しくなることを特徴としています。
具体的には、意欲や気力、集中力が低下し、物事への興味や関心を示さなくなります。他人と視線を合わせることが少なくなり、顔の表情が動きのないものになりがちです。他人の感情や表情に対しても関心を示さなくなり、共感することも減って、外界への興味を失っているように見えます。このような状態では、横になって過ごす時間が増えることが多いです。
感情の表出が難しくなり、喜怒哀楽をうまく表現できなくなることもあります。時には、悲しいのに笑ってしまうなど、感情的な反応が鈍くなることがあります。また、アンビバレンツと呼ばれる両極端な感情が同時に起こることもあります。
思考の貧困
統合失調症では、比喩表現や抽象的な言い回しを使ったり理解したりすることが難しくなることがあります。その結果、会話が素っ気ないものになり、スムーズにやり取りできなくなることがあります。
意欲の欠如
統合失調症では、自発的に何かをしようとする意欲が低下し、行動を続けることが難しくなることがあります。例えば、「仕事に興味を持てなくなる」「身の回りのことに気を配れなくなる」「ずっと座ったままで動かない」といった、自発的な目的に基づく行動が減少します。
勉強や仕事に対する意欲低下は、急性期やその直後の消耗期に顕著になります。その後、徐々に回復することもありますが、どこまで良くなるかは病状や治療、病気になる前の能力などによって異なります。
自閉(社会的引きこもり)
コミュニケーションの困難さから、他人との関わりを避け、自分の世界に閉じこもってしまう状態を自閉、あるいは社会的引きこもりと言います。周囲との交流を減らし、ボーッとした無関心な日々を送ることで、ますます社会との接点が薄れていきます。
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認知機能障害
記憶力の低下
統合失調症では、知覚処理や注意、記憶などの認知機能が全体的に低下することがあります。特に多く報告されているのが、作業記憶(ワーキングメモリー)の低下です。
作業記憶は、限られた量の情報を短期間保持し、それに基づいて行動や思考を行う能力であり、他の認知機能の基盤となっています。この能力の低下は、統合失調症における認知機能低下の中核と考えられています。
作業記憶が低下すると、物事を覚えるのに時間がかかり、新しい仕事の手順を覚えることが難しくなります。
また、何をしようとしていたのかを忘れてしまったり、会話中に相手の話が頭に入ってこなくなることもあります。これらの症状は、日常生活や仕事に支障をきたす可能性があります。
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注意・集中力の低下
統合失調症では、「周囲の様々な情報や刺激(テレビの音や人の話し声など)に注意が散漫になり、目の前の仕事や勉強に集中することが難しくなる」といった症状が現れることがあります。
例えば、会話中に周囲の物音に気を取られてしまい、話が途切れてしまうといったことが起こりえます。また、考えをまとめたり、一つのことに注意を集中させ続けることが困難になるため、日常生活や社会生活に支障をきたす場合もあります。
判断力の低下
統合失調症では、日常的な判断が困難になることがあります。例えば、朝、何を着るか選ぶといったシンプルな行為も、状況に応じた適切な判断が難しくなり、迷ってしまうことがあります。これは、統合失調症によって引き起こされる認知機能の障害が原因の一つと考えられています。具体的には、物事に優先順位をつけたり、計画を立てたりする能力が低下するため、日常生活を送る上で様々な困難が生じることがあります。例えば、複数の選択肢の中から最も適切なものを選ぶことや、将来のことを考えて行動することが難しくなるケースもみられます。
統合失調症の経過
統合失調症は、病気の経過によって様々な段階をたどります。一般的には、前兆期、急性期、休息期(消耗期)、回復期の4つの時期に分けられます。
統合失調症は、適切な治療を継続することで、症状をコントロールし、社会生活を送れるようになる病気です。ただし、個人の症状や経過によって、回復までの期間や状態は異なります。
大切なのは、早期に症状に気付き、専門医に相談することです。
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前兆期
統合失調症の発症前には、前兆期と呼ばれる、はっきりとした症状が現れる前の段階があります。この期間は、本人だけでなく、周囲の人も気づきにくいことが多く、「何となく変だな」という漠然とした違和感や、不眠、イライラ感、集中力の低下といった、誰しもが経験するような症状が現れることがあります。
例えば、物音に過敏になったり、強い不安感に襲われたりするケースもみられます。しかし、これらの症状は、必ずしも統合失調症の前兆とは限りません。そのため、本人も周囲の人も、統合失調症の発症を疑うことは少ないかもしれません。
近年では、このような前兆期における早期発見と治療が、統合失調症の予防につながると注目されています。不眠や不安、社会適応の悪化といった症状が続く場合は、早めに専門医に相談することが大切です。
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急性期
統合失調症の急性期は、幻覚や妄想といった、周囲の人から見ても明らかに普段とは異なる症状が強く現れる時期です。
例えば、幻聴により、誰かが自分に話しかけているように感じたり、妄想により、自分が特別な能力を持っていると信じたりすることがあります。このような症状は、本人にとっては非常に苦しい体験であり、周囲とのコミュニケーションも困難になることが多く見られます。
かつては、急性期の患者さんは、興奮状態や混乱状態を鎮めるために、刺激を遮断し、安静にする治療が中心でした。しかし、このような治療は、患者の自尊心を傷つけ、回復への意欲を低下させるという問題がありました。
現在の治療では、薬物療法を中心に、患者さんの状態に合わせて様々な治療が行われています。薬物療法により、幻覚や妄想といった症状をコントロールし、落ち着いて治療に専念できる環境を整えることが重要です。また、患者さんの状態に合わせて、心理療法や社会復帰支援なども行われることがあります。
急性期は、統合失調症の治療において非常に重要な時期です。早期に適切な治療を受けることで、症状の改善を早め、社会復帰をスムーズにすることができます。
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消耗期(休息期)
統合失調症の急性期を乗り越えると、消耗期(休息期)と呼ばれる時期に入ります。急性期には、幻覚や妄想といった激しい症状と闘うために、心身ともに大きなエネルギーを消耗するため、この期間は非常に疲れやすく、意欲が低下している状態が続きます。
まるで嵐のような激しい症状が落ち着いた後、まるで台風一過のように、心身が休養を必要とする状態です。この期間は、倦怠感や無気力感、興味の喪失といった症状が現れることも多く、日常生活を送る上で困難を感じる場合もあります。
急性期で心身ともに疲れ切った状態ですので、エネルギーが落ちて、心身の活動の鈍い時期です。この期間は数か月から数年に及ぶこともあり、急性期の状態が長かった人は、消耗期も長くなる傾向があります。
十分な睡眠をとることや、無理のない範囲での活動を心がけることが大切です。また、薬を飲み続けることで、症状の安定を図り、回復期へとスムーズに移行できるようにしましょう。
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回復期
統合失調症の回復期は、急性期や消耗期に比べ、症状が落ち着き、少しずつ日常生活に戻っていく時期です。しかし、個々の回復のスピードや程度は異なり、人によっては、急性期や消耗期の症状が完全に消失しない場合もあります。
陽性症状と呼ばれる、幻覚や妄想といった症状は徐々に和らいでいきますが、陰性症状と呼ばれる、意欲の低下や感情の平坦化といった症状が続くことがあります。また、認知機能の低下も見られ、記憶力や注意力が落ちたり、計画を立てたりすることが難しくなる場合もあります。
回復期には、少しずつ元気が出てきて、心身が安定してきます。焦らず、無理のない範囲で、生活の幅を広げていくことが大切です。例えば、趣味を楽しむ、友人と会うなど、少しずつ社会とのつながりを深めていきましょう。
再発を防ぐためには、薬を飲み続けることが非常に重要です。また、規則正しい生活を送ったり、ストレスを溜め込まないようにしたりすることも大切です。
認知機能障害が気になる場合は、リハビリテーションや認知機能訓練を受けることで、改善が見られることがあります。
回復期は、完治に向けて進んでいく大切な時期です。焦らず、ゆっくりと自分自身のペースで、社会復帰を目指していきましょう。
受診
統合失調症の診察を受けたい場合、どこに相談すればよいかわからないという声が多く寄せられます。最も近道は精神科医に相談することで、精神科病院や精神科クリニック、大学病院、総合病院のいずれかに行くことが考えられます。
迷ったときは、最寄りの保健所や精神保健福祉センターに相談するのも良い方法と言えるでしょう。また、かかりつけの医師に紹介してもらう手もありますし、精神科病院や精神科クリニックにも相談窓口があります。
一般には「受診したらすぐ入院」というイメージを持たれることがありますが、必ずしも入院が必要というわけではありません。
患者が辛そうに見えたり悩んでいる場合は、家族が心配していることを伝え、早期に専門医を受診するよう勧めることが重要です。
統合失調症は早期に治療を開始したほうが回復が早く、症状も軽減されます。
精神科の診察は多くの医療機関で予約制になっているため、電話などで予約しましょう。予約時には、住所・氏名・連絡先、現在の症状を聞かれることがあります。
また、精神科の初診は時間がかかることが多いので、受診後の時間に余裕をもたせておくと安心です。心配な場合は、予約時に診察時間の目安を確認しておきましょう。
診察では問診がメインで、以下の項目について確認されることがあります。最近の様子をよく知っている家族と一緒に来院すると良いでしょう。
以下は用意しておくとよい情報になります。
- 既往歴: 継続して薬を飲んだ病気、大きなケガ、手術の経験など
- 成育歴(生活歴): 出生地、転居の経験、子どものころの生活(家庭環境、友達関係、学校の成績など)
- 職歴: 転職回数、最長の勤続年数など
- 結婚/離婚歴: これまでの結婚や離婚の状況
- 家族歴: 同じような病気にかかった家族がいるかどうか
- 病気の経過: 現れた症状、症状の始まりと経過、社会生活や日常生活への影響
また、別の病気と鑑別するためにさまざまな検査が行われることもあります。精神科の病気で通院する場合は、「自立支援医療(精神通院)制度」を利用出来るので、医療費の90%までを公費と医療保険で負担し、自己負担の上限額以上は免除されます。
これにより、経済的な負担を軽減し、通院や服薬の継続をサポートします。
統合失調症の治療
統合失調症の治療は、薬物療法を中核とし、精神科リハビリテーションや、場合によっては電気けいれん療法などを組み合わせる、包括的な治療が行われます。
薬物療法(特に症状が強く出ている急性期は、薬による治療が基本です)
薬物療法では、脳内の神経伝達物質のバランスを整えることで、幻覚や妄想といった症状を改善します。主に抗精神病薬が使用され、症状に合わせて抗不安薬や睡眠薬などが併用されることもあります。薬は、症状や個人に合わせて種類や量が調整されます。
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精神科リハビリテーション
統合失調症の治療は、薬物療法だけでなく、精神科リハビリテーションも重要な役割を果たします。
薬物療法で幻覚や妄想といった症状が改善しても、認知機能障害や意欲の低下など、日常生活に支障をきたす症状が残ることがあります。これらの症状は、薬だけでは改善しにくいものです。
精神科リハビリテーションでは、日常生活の自立や社会復帰を支援するために、さまざまな訓練を行います。
・作業療法では、日常生活に必要な動作の練習や、趣味活動を通して自己肯定感を高める支援を行います。
・社会技能訓練では、対人関係のスキルやコミュニケーション能力の向上を図ります。これらの訓練は、患者さんの状態や目標に合わせて、個別に行われます。
精神科リハビリテーションの目的は、薬の治療と心理社会的療法を組み合わせることで、再発を予防し、患者さんが安定した生活を送れるようにすることです。
治療には、患者さんだけでなく、家族や地域の支援機関など、多くの人々が関わります。 特に、家族の協力は、患者さんの回復を大きく左右します。
治療のポイントとしては、以下の点が挙げられます。
- 薬の継続: 薬は、症状の再発を防ぐために、医師の指示に従って継続することが大切です。
- 規則正しい生活: 睡眠時間を確保し、食事を規則正しく摂ることで、薬の効果を高めることができます。
- リハビリテーション: 社会復帰に向けて、積極的にリハビリテーションに取り組むことが重要です。
- 周囲のサポート: 家族や友人、医療スタッフなど、周囲の人々のサポートが不可欠です。
統合失調症の治療は、長期的な取り組みが必要です。患者さんご自身だけでなく、周囲の人々も協力して、治療に取り組んでいくことが大切です。
治療に関する疑問や不安なことは、医師や看護師、精神保健福祉士などに相談しましょう。
家族の対応
統合失調症と診断されたご本人だけでなく、ご家族も多くの不安や悩みを抱えていることと思います。この病気と上手く付き合っていくためには、ご家族の理解と協力が不可欠です。
まず大切なことは、統合失調症に対する正しい知識を持つことです。この病気は、本人の意思だけではコントロールできないものです。恥ずかしい病気だと思ったり、隠そうとすることは、本人にもご家族にも大きな負担となります。
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受診を促す
統合失調症は、早期治療が重要です。しかし、本人には症状への自覚がなかったり、病院に行くことを拒否したりする場合があります。そんな時は、ご家族や周囲の方のサポートが不可欠です。
受診を促す際のポイント
- 穏やかな声かけ: 「最近疲れているように見えて心配だから受診してみない?」など、本人に寄り添う言葉かけを心がけましょう。
- 具体的な症状を伝える: 「ほかの方には聞こえない声に苦しんでいる」「人から監視されていると恐れている」など、具体的な症状を伝えることで、本人が自分の状態を客観的に捉えやすくなります。
- 専門家の力を借りる: 精神科医に相談することで、患者さんの状態を客観的に評価してもらい、適切なアドバイスを受けることができます。
- 地域の支援機関を利用する: 最寄りの保健所や精神保健福祉センターでは、病院探しや受診のサポートを行っています。
- 強制入院も検討する: 症状が重く、本人が治療を拒否する場合には、強制入院を検討することも必要です。
なぜ早期受診が大切なのか
- 症状の悪化を防ぐ: 早期に治療を開始することで、症状の悪化を防ぎ、日常生活への影響を最小限に抑えることができます。
- 回復を早める: 早期治療は、回復を早めることにつながります。
- 社会復帰を支援する: 治療によって、社会生活を送るための能力を回復させることができます。
患者さんを精神科に連れて行くのが怖いと感じてしまう方もいるかもしれません。 しかし、精神科は決して怖い場所ではありません。多くの精神科医は、患者さんの心の状態を理解し、寄り添って治療を行います。
大切なのは、患者さんが安心して治療を受けられる環境を整えることです。 ご家族や周囲の方のサポートが、患者さんの回復には欠かせません。
妄想や幻聴を否定しない
統合失調症の患者さんは、現実と異なる体験をしているように感じることがあります。例えば、実際にはいない人物の声が聞こえたり(幻聴)、ありえない出来事が起こっていると信じてしまったり(妄想)することがあります。これらの症状は、本人にとっては非常に苦痛なものであり、周囲の人々もどのように接すれば良いのか悩むことがあります。
妄想や幻聴に対して否定的な態度をとるのは避けましょう。 患者さんにとって、これらの体験は現実として捉えられています。否定的な言葉をかけると、患者さんはさらに不安を感じたり、孤立感を感じたりする可能性があります。
大切なのは、患者さんの気持ちを理解し、共感することです。 「そのようなことがあったんだね」と、まず患者さんの話を最後まで聞き、共感の言葉をかけてあげましょう。
注意点
妄想や幻聴によって、患者さんが危険な行動をとる可能性もあります。例えば、幻聴に従って家から飛び出したり、周囲の人を傷つけたりする可能性も考えられます。そのような場合は、すぐに専門家の助けを求めることが重要です
家族の感情表現と再発
家族の感情表現は、患者の状態に大きな影響を与えることがわかっています。特に、批判や敵意、過度な干渉といった「高EE」と呼ばれる状態は、患者の再発リスクを高める可能性があります。一方、穏やかで共感的な態度(低EE)は、患者の回復を促します。
高EEな家族(再発の危険性が高い人間関係)の3つのパターン
本人のペースを大切にする
統合失調症は、陽性症状と陰性症状があり、時期によって症状に波があることが特徴のひとつです。再発しやすい病気であり、再発を繰り返すと症状が重くなり、回復に時間がかかることがあります。薬の服用を怠ると再発までのサイクルが早くなることがあるため、家族が日常の服薬管理についてサポートすることも重要です。しかし、過剰な介入は本人の気持ちに負担をかけることがあります。
周囲の方も状態の変化に戸惑うことがありますが、焦らずに本人のペースを大切にしながら見守ることが大切です。しっかり休養を取り、治療を継続することで、徐々に回復に向かっていきます。
家族が回復を急ぐと、本人にとって大きなストレスとなります。たとえ時間がかかっても、本人のやり方とペースを尊重し、手や口を出しすぎることは控えましょう。どうしてもサポートが必要なときだけ手を貸し、本人ができることは本人に任せることが大切です。
短期目標と長期目標を立て、本人のペースで「今できること」を確実に続けさせることが、回復への道を支えます。焦らず、ゆっくりと見守りながら、必要に応じて適切なサポートを提供しましょう。
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サインを把握する
統合失調症の家族やパートナーへの接し方の一例
安心できる環境を作る
統合失調症の方が調子を崩しているときは、周囲に対して敏感になり、被害的に物事を捉えることがあります。こうした状況では、静かで外からの情報があまり入ってこない、刺激の少ない環境を整えることが重要です。携帯電話やインターネットの使用を控えるようにし、穏やかな環境を提供しましょう。
非常にストレスがかかると、引きこもることで自分を守ろうとする場合があります。統合失調症では、人目が気になり、外界を怖いと感じるため、外に出たがらずに引きこもるケースが少なくありません。しかし、引きこもりが長引くと、自信を失い、さらに外出が難しくなります。
家族は将来のことを心配し、つい本人に将来の話をしたり、同世代と比較したり、引きこもりの問題点を指摘したくなるかもしれませんが、これでは本人を追い詰めてしまう可能性があります。代わりに、本人が安心できる環境を提供し、普通の会話を心がけることが大切です。不安な気持ちは、支援者に相談し、適切に対処しましょう。
また、訪問支援が引きこもりから抜け出すきっかけになることもあります。家族以外の人と話すことで、外に出る自信を取り戻すことができます。本人のペースに合わせたサポートを行い、安心できる環境を整えることが、統合失調症の回復に向けて重要です。
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生活リズムを整える
統合失調症では、症状により睡眠の乱れが生じることがあります。そのため、規則正しい生活を心がけることが重要です。具体的には、毎日決まった時間に日光を浴びるよう促し、眠る前にリラックスできる環境を整えるようサポートしましょう。また、食事・日常作業・就寝のスケジュールを決め、規則正しい生活を心がけることが大切です。
生活リズムが整うことで、精神的にも安定しやすくなります。特に、十分な睡眠をとることはストレスを受けた脳を休ませる効果があり、ストレスは統合失調症の再発の引き金となるため、ストレスに備え、対処法を知っておくことも重要です。
ただし、生活リズムを整えることよりも、まずは十分な休養を優先する時期もあります。本人のペースを大切にし、無理をしないように注意しましょう。あまりにも生活リズムの乱れが気になる場合には、主治医や専門家に相談することをおすすめします。
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服薬管理をサポートする
自分も無理をしない
統合失調症の患者は、自分の病気を自覚できないことが多く、ご家族のサポートが欠かせません。しかし、介護を行う家族が神経をすり減らしてストレスを抱えてしまうこともあります。本記事では、統合失調症患者の家族が感じるストレスの原因とその対処法について解説します。ご家族や、これから介護を始める方に参考にしてください。
統合失調症の患者をサポートする家族は、強いストレスを感じることがあります。その理由として、以下の点が挙げられます。
1. 本人に病識がない
統合失調症の患者は、幻覚や妄想などの陽性症状により現実と妄想の区別がつかなくなることがあります。病識がないため、病気であることを伝えるのが困難です。服薬を促しても拒否されることが多く、ご家族はストレスを感じやすくなります。
2. 本人の見えているものがわからない
妄想や幻覚は本人にしかわからないため、家族は何が怖いのかを理解しにくく、会話に苦労します。本人に話を聞いても、適切に伝えられない場合があります。そのため、ご家族は統合失調症について理解を深めることが求められます。
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ストレスを軽減するための対策
統合失調症のご家族がストレスを軽減するためには、以下の取り組みが重要です。
1. 家族全体で役割を分担する
一人で介護を抱え込むとストレスが増大します。家族全員が統合失調症について理解し、役割を分担して患者を見守りましょう。
2. 入院による治療を検討する
入院すると生活全体が治療に最適化され、効率的な治療が可能です。家庭での介護が難しい場合は、入院治療を検討しましょう。
3. カウンセリングサービスを活用する
カウンセリングを利用することで、ストレスを軽減し、患者への適切な対応を学ぶことができます。無料のサービスやLINE相談が可能なものもあります。
4. 訪問型医療サービスを利用する
通院が困難な場合は訪問型医療サービスを活用し、定期的に医師の診断を受けましょう。気軽に相談できる環境を整えることで、家族の負担を軽減できます。
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距離感を保つ
統合失調症の患者と接する際は、適切な距離感を保つことが重要です。症状には波があり、すべてに対応していると周囲の人々が負担を感じることも少なくありません。大切な友人であっても、「今は話を聞くのが難しい」と感じた場合は、少し距離を置くことが必要です。
患者と話す際は、少しだけ遠めに距離を取ることを意識しましょう。特に関係性がまだ築かれていないときには、距離が近すぎると患者は怖さを感じることがあります。
また、幻聴や妄想に対しては「不思議だねぇ」といった軽い返答をし、被害的な幻聴や妄想には、不安や不信があるかもしれないと心に留めておきましょう。それだけでも患者に伝わる空気は変わると感じられます。
また、対応ができる時とできない時を伝えることや、専門の相談窓口を共有して別の相談先を作ることも一つの方法です。
接するときは、あまり目を見つめないようにすることが大切です。じっと目を見ることは、統合失調症の患者にとって侵襲的に感じられることがあります。
このように適切な距離感を保ちながら接することで、患者との関係を円滑に築くことができるでしょう。
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統合失調症の職場の方への接し方について
職場の同僚や部下に、統合失調症の方がおられる場合の接し方についてご説明します。障害者雇用を取り入れている職場では合理的配慮の活用方法も必要になってくると思いますので併せてご紹介します。
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薬の副作用とは?
統合失調症の治療に用いられる薬には、副作用が伴うことがあります。薬は特定の症状に対して効果を発揮することが目的ですが、他の部分にも影響を及ぼす場合があり、これが副作用と呼ばれます。よく見られる副作用としては、眠気、口の乾き、便秘、ろれつが回らない、手の震えなどがあります。特に、統合失調症の抗精神病薬では、運動症状、体重増加、脂質代謝異常、高血糖、抗コリン作用、心電図のQT延長などが報告されています。
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また、選択的セロトニン再取り込み阻害薬との併用によるセロトニン症候群や、選択的ドーパミンD2受容体拮抗薬では錐体外路症状が起こることもあります。しかし、生命を脅かすほどの重大な副作用はまれで、他の薬と比べても安全性は高いとされています。
副作用が現れた場合は、薬の量を調整することで改善されることもありますが、自己判断で薬を中止するのではなく、まずは主治医に相談することが大切です。副作用の管理は、症状の効果的な治療とともに、患者の生活の質を維持するためにも重要です。
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制度や支援を活用する
身近に統合失調症の方がいる場合の相談窓口をご紹介します。
通院先の病院
本人が精神科に通院している場合、主治医に相談することが可能です。ただし、主治医には守秘義務があるため、できる限り本人の通院時に同席したり、本人の同意を得た上で相談することが望ましいです。
病院によっては、本人以外からの相談は保険診療の対象外となることがありますが、自費診療であれば家族からの相談を受け付けている場合もあります。家族相談を希望する場合や主治医に相談したいことがある場合は、事前に通院先に確認しておくとよいでしょう。
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保健センター、精神保健福祉センター
統合失調症と診断されたご本人や、ご家族の方の中には、さまざまな不安や悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。そんな時、どこに相談すれば良いのか迷ってしまうこともあるかもしれません。
保健センターや精神保健福祉センターは、統合失調症に関する相談窓口として、多くの方が利用しています。これらの機関では、専門の相談員が、あなたの悩みや質問に親身になって耳を傾け、適切なアドバイスや支援を提供してくれます。
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家族会
統合失調症と診断されたご本人だけでなく、ご家族も多くの不安や悩みを抱えていることと思います。そんな時、同じような経験をしている人々とつながることが、大きな支えになることがあります。
家族会は、統合失調症の患者さんのご家族が、悩みを共有し、支え合い、共に成長するための場です。同じような状況にある人々とつながることで、新たな視点を得て、より良い未来に向かって歩み出すことができるでしょう。
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まとめ
統合失調症は、本人に病気の自覚がないことが多く、周囲の人がコミュニケーションや接し方に悩むことが少なくありません。症状や価値観、物事の捉え方は一人ひとり違うため、正しい方法は異なりますが、専門家や支援機関、家族会を活用しながら、無理のない形でサポートしていくことが重要です。
家族の役割は、患者の生活を全面的に支えることではなく、精神的な癒しや心の支えになることです。また、癒しを与える立場の家族にも癒しが必要です。家族同士の交流は、悩んでいるのは自分だけではないと理解し、気持ちを整理する助けになります。これにより、心の安定感を保つことができ、治療に必要な基盤を支えます。
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精神疾患のある家族を持つ方は、戸惑いや不安を抱えることが多く、怒りや苛立ちを感じることもあります。精神疾患の症状や障害は周囲に理解されにくいこともあり、家族は悩みを抱え込みがちです。しかし、専門家の力を借り、利用できる制度を活用することで、負担を軽減し、結果として本人の治療を前進させることができます。家族会への参加は、心の安定を保つために有意義です。周囲の理解を得るために、専門の支援機関や家族会を活用し、無理のない形でサポートしていくことが望まれます。
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